香取正博のブログ

東京から岩手に移住して起業した香取正博のブログです

香取 正博のブログ

利己的な技術先行では伝わらない

私は18歳頃から美容院で働き始めたのだが、すぐにスタイリストになりたくてほぼ毎日練習をしていた。週1しかない休みの日の夜も、練習しにサロンに行っていた時もあった。

 
幸いにも手先が器用過ぎるので、技術的なものはすぐにでも修得できたと自負している。
 
はっきり言ってチョロかった。ちょちょっと練習すればすぐに出来てしまうタイプだからだ。そのくせ練習量も人一倍行っていたから成長スピードも早い。
 
 
そして、これまで何十人もの先輩スタイリストを見てきたが、この程度の差ならすぐに追いつくだろうとさえ考えていた。中にはこの程度の先輩スタイリストに技術チェックなんてされたくないとさえ思っていた。

 

もちろん先輩にはきちんと敬意を払い、技術的な面も「盗みたい部分だけ」を勉強させていただいたのでとても感謝している。
 
なんだか生意気だなと思うかもしれないが、人間関係は良好であった。私としてはこのぐらい気概のある部下がほしいと思うのである。
 
 
そしてもちろん技術にゴールなど無いだろう。しかしそこそこ全般的に技術を修得してくると、
 
いつの日か別に私がやらなくてもいいのではないか?と考えるようになった。
 
結局誰がやっても同じようになるなら私がやらなくてもいいじゃないかと。まぁ私がやったほうが格段に上手いけどな!
 
 
このように技術先行できた私は、最初はなかなか顧客がつかないことに悩まされていた。
 
なんであんな大して上手くない冴えないやつのほうが顧客が多いのだといった具合であった。
 
 
そこから人間的な教育を受けるわけだがw顧客からしたら技術云々は当たり前であり、顧客となる理由としては、「人」という部分が大きな部分になるのだろうとある時気がついた。
 
 
そこから私は髪を黒色にし、ピアスも取り、服装もシンプルにし、ワントーン声を上げ、爽やか系で攻めることにしたwそうすると少しずつだが顧客がつくようになったと記憶している。
 
 
今思えば、「こだわりの○○技術」とか「なんちゃらカット」とか「適当に思わせない超スピード技」とか「スーパードライ」とか「どこそこの良いハサミ」とか「○○が配合された超薬剤」など、これらは客そっちのけで利己的に技術に勤しんでいたに過ぎなかった。
 
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顧客からしてみればこれらは選ぶ基準の第1条件とはならない。まぁ当たり前の話だよね!
 
 
結局、過程を疎かにすると大事な部分を何処かへ置き忘れてしまうのだろうか、
 
 
しかしながら、それでもやっぱり私がやらなくてもいいのではないか?と思うようなってしまった。
 
 
そこで21歳ぐらいに一度辞め、いくつか違う仕事をしていたこともあった。そして目標を見失ってしまい、人生お先真っ暗であると確信した私はある時また戻ることにした。
 
 
だったらいっちょ独立するまで頑張ろうと。
独立をして現場に任せ引退しようと考えた。
 
 
そんな調子なもんだから、運良く独立できたのだが、その6年後デフレに苦しめられ淘汰されてしまったとさw
 
 
 
しかし現在はお先真っ暗ではない!
 
そして利他的にいこうと思うのだ。